クラウド移行を成功させるためにCIOが検討すべき5つの戦略

クラウド移行を成功させるためにCIOが検討すべき5つの戦略

クラウドITインフラストラクチャの採用が広がるにつれて、モバイルデバイスやIoTデバイスが普及し、ソーシャルメディアが台頭しました。企業規模や業界にかかわらず、企業は膨大な量のデータを、種類、速度、真正性、有効性を問わずに抱え込むことになりました。

クラウドへの移行

この様な状況から、データプラットフォーム全体をクラウドに移行しようと検討する組織が増え、ITリーダーは全てのデータを確実に管理し、ガバナンス、クレンジング、保護を細やかに計画できる手段を探さなくてはいけません。 クラウド上のデータはクラウドサービスプロバイダーが義務や説明責任を負うものと誤解しがちです。 しかし、この解釈は真実から大きくかけ離れています。 クラウド移行に際して、企業は、データの品質のみならず、コンプライアンス、保護、アクセシビリティ、信頼性の確保に対して、より積極的に取り組む必要があるのです。

データのクラウドへの移行におけるもう1つの誤解は、すべてのデータは簡単にアクセスできる1か所にまとめられるというものです。これは必ずしも当てはまりません。 データは、企業にとって間違いなく最も貴重な資産です。しかし、組織的または技術的な制約のためにサイロ化されたデータからは、知見をほとんど得られません。 顧客、製品、パートナーに関する既存のデータが組み合わせられ、情報に基づく意思決定に活用されて初めてデータは真価を発揮します。

クラウド移行のためにCIOが検討すべき5つの戦略

上記の点を踏まえて、CIOがクラウド移行戦略を策定する際に留意すべき重要事項をこれから紹介します。

クラウドへの大規模な移行をどのように行うか(POC完了後)

長期的ではなく短期的にとらえて油断しているケースがよく多く見受けられます。 短期的なアプローチはイノベーションの妨げとなることが多く、長い目で見るとコストを膨らませることになります。また、クラウドのPOCの実行に際しては、専用に開発された単一のアプリケーションの使用に走りがちです。 しかし、複数のチームやシステム間で迅速かつ容易に導入できるツールを組み込んだアプリケーションスイートを使用する方が、データプラットフォームがクラウドで正常に動作するための要件を把握するうえで、はるかに優れた指標となります。

最先端の環境をどのように保持するのか?

クラウドのイノベーションは急ピッチで進んでいます。常にビッグデータクラウドの最新テクノロジーを活用できるよう、CIOには俊敏なアプローチが求められます。クラウドシステムを構築するうえで移植性は重要な検討項目です。移植性が高ければ、新しいテクノロジーをすぐに導入でき、ビジネスニーズの増加はクラウド環境で対応できます。たとえば、機械学習、AI、データベースに関する技術進歩によって、早期に成果を実現できるようになってきています。CIOは、最新技術や業界の進化にあわせ、データプラットフォームを新しい機能や新しい標準に適応させる必要があります。

必要なリソースをどのように維持し、メンテナンスコストをどのように管理するか。

クラウド移行の取り組みを開始するときは、その後のサポートスキルとメンテナンスコストを考慮する必要があります。御社の開発担当者は、自身が構築したクラウド環境を長期的に維持できるでしょうか。 クラウド環境を長期間維持していくには、どのようなスキルと知識が必要でしょうか。 組織で最も優秀な上位5%のコーダーに初期のクラウド移行を担当させるというのは、適切とは言えません。必要なのは、拡張可能なアプローチです。 Talendのような使いやすいツールは、データエンジニアがトレーニングをほとんど受けずに使用開始できるという素晴らしい特長を備えています。 さらにCIOは、再利用可能な標準化されたベストプラクティスを作成していくことも考えなければなりません。これによって、クラウド環境を長期的に維持しやすくなります。 また、組織のリソースがボトルネックになるというリスクを抑えて、より広範囲で実装できるようになります。

データサイエンスチーム用の戦略を別途に策定する。

データサイエンティストはデータに対する欲求が非常に高く、時間とクラウドリソースを消費する複雑な機械学習アルゴリズムを実行することを強く望む傾向があります。 それは、指標を理解し、また、ビジネスにとって何が最も重要であるのかを理解するために重要ですが、以下の2つの理由からデータサイエンティストチーム用の戦略を別途に策定するべきです。

第1に、CIOは、データサイエンティストがテストを実行するためのサンドボックス環境の構築をぜひとも検討する必要があります。なぜならサンドボックス環境を使用しないと、他のユーザーのパフォーマンスやリソースに影響を及ぼす可能性があるからです。

第2に、データの廃棄/削除計画が必ず必要です。単一のクラウドデータレイクにすべてのデータを格納して機械学習ツールを配置するのは、テーブルを増やし、データスワンプを作り出すだけであり、良い方法とは言えません。 データレイクで実行していたMLアルゴリズムのために、データ量がわずか10日間で50%増加したという医療関連の調査/コンサルティング会社の事例もあります。 そのような規模のデータとリソースは、持続可能ではないうえにコストがかかりすぎます。したがって、ビジネスの目標と規制へのコンプライアンスにみあったかたちで適切にデータを廃棄していくことが重要です。

データのガバナンスと品質に基づくクラウドデータ戦略を策定する。

クラウドへの移行では、ビジネスの成果に基づくアプローチをとることが重要です。そのためには、データガバナンスとデータ品質の戦略を中核に据える必要があります。膨大なデータが、適切に処理や管理がされておらず、信頼できないものであれば、ゴミを使って作業しているのと同じであることに誰も異論はないでしょう。どのような企業データ戦略も、最初から高品質のデータを使用しなければ推進することはできません。しかし、データの確認は、場合によっては時間のかかるプロセスです。実際、現在の業界統計によると、組織は業務時間の60%以上をデータの確認や準備に費やしています。そのため、肝心の分析にかけられる時間はほとんど残っていません。この状況を受けて新たに登場しているセルフサービスツールにより、ビジネスユーザーはこれまで以上に高速にデータにアクセスして、データを統合、クリーンアップし、確認できるようになっています。 セルフサービスツールを使用する企業は、「コラボレーション型アプローチ」をより一層推し進めながらデータ品質に取り組むことができます。情報に最も精通したビジネス部門のステークホルダーが、情報の整理、クレンジング、ガバナンス、更新を行うことができます。

データをクラウドに移行する際にITリーダーが留意すべき重要事項は、ほかにもあります。 しかし、何よりも重要な点は、クラウド戦略の開始にあたって目標とするビジネス成果を念頭に置き、これに基づいて取り組みを進めていくことです。 そうすることで、サイロ型環境を取り払い、リアルタイムで信頼できる知見をもたらすシステムをより確実に実現できます。これにより、ITリーダーは顧客のニーズを予測し、変化し続けるダイナミックな市場に歩調を合わせていくことができるのです。

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