ビジネスに求められるデータアジリティをお持ちですか?

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データをめぐって新しい競争が展開されています。いかに迅速かつ効率的にデータから正確な知見を得られるかによって、企業の将来が左右されることは明らかです。この課題に対応し、増大の一途をたどるデータ、データソース、データタイプを管理するだけでなく、増え続けるデータユーザー、そして複雑化する新たなユースケースをサポートしなければならないCIOには、大きなプレッシャーがかかっています。

幸いにも、かつてないレベルで進んでいる技術革新の中に、この困難な問題に対する解決の糸口を見いだすことができます。新しいクラウドプラットフォーム、Apache Hadoopのような新しいデータベース、リアルタイムデータ処理をはじめとして、最新のデータ機能を自由に活用できるようになっています。 しかし、ほとんどの企業にとって、イノベーションが急速に進み非常に大きな変化が起こっている中で、進歩に後れを取らないようにすることはもとより、これらの機能を活用して競争の優位に立つことは不可能な状況です。

今や、静的なデータインフラストラクチャでは、ビジネスのデータ要件に対応できません。  現在の競争環境では、目の前の課題を解決して将来のニーズに対応できる適応性と拡張性のあるインフラストラクチャが必要です。どれだけ迅速にデータを処理して分析できるかによって、将来の顧客を獲得できるかどうかが決まる可能性があるのです。10~15年前であれば、企業は戦略的データベースを一度選択すれば10~20年は稼働させ続けることができました。その当時に比べると、今日ではデータ活用の重要性がはるかに大きくなっています。 企業はデータプラットフォームを頻繁に更新して後れをとらないように維持し続ける必要があります。

企業はデータプラットフォームを頻繁に更新して後れをとらないように維持し続ける必要があります。しかも、単にテクノロジーにとらわれないだけでは不十分です。さまざまなプラットフォームやテクノロジーを使用する際に、データプロジェクト、トランスフォーメーション、ルーチンを再利用できることも求められます。

では、企業はどうしたら必要不可欠なアジリティを手にいれることができるのでしょうか。まず、クラウドに関する課題について考えてみましょう。

多様なクラウドと構成要素

データ駆動型エンタープライズでは、IaaSソリューションを選択する際に、開発者からデータアナリスト、非技術系のビジネスユーザーまで、全てのユーザーのニーズを考慮する必要があります。たとえば、Microsoft Visual Studioや.NET等のツールを使用するアプリケーション開発者であれば、Microsoft Azureの統合効率を重視するでしょう。

一方、データサイエンティストは高度な機械学習機能をサポートするGoogle Cloud Platformを使用したいと考え、他のチームメンバーは多様なソリューションを提供するAWSを選択する可能性があります。クラウドでソリューションを簡単にスピンアップできる分散型の世界では、異なるグループがそれぞれに都合の良い決定を個別に下すことがあります。 そのような状況で、ITチームはマルチクラウドを継承し、そこで問題を管理するというタスクを抱えることになります。このような問題は、チームが当初予想したよりも大きなものとなることが多く見受けられます。

さまざまな利害関係者のニーズを満たし、最新のテクノロジーを採用するための1つの方法は、マルチクラウド環境を織り込んで計画し、可能な限り広範なユーザーに対応できる最新のデータアーキテクチャーを構築することです。このアプローチによって、ベンダーロックインを防ぐことができます。さらに重要なこととして、今後も急速に進化し続ける各クラウドプロバイダーの独自の強みと将来のイノベーションの活用を阻まれることがありません。

統合アプローチによって実現するデータアジリティ

統合ソリューションは、従来は戦略ツールとして考えられがちでした。しかし現在では、適切な統合ソリューションは、ビジネス全体のデータ使用を合理化して最大化するため、最新のデータアーキテクチャーに不可欠な戦略的コンポーネントとなっています。 データ統合ソフトウェアは、「どこでも」(マルチクラウド、オンプレミス、ハイブリッド環境)データ処理をサポートするだけでなく、最新のテクノロジーのイノベーション、及び多様化するデータのユースケースやユーザーに対応する必要があります。

手作業でのコーディング

「データ統合ソフトウェア」について述べましたが、最新のデータアーキテクチャーは、手作業での統合だけでサポートすることはできません。カスタムコードは、メンテナンスがあまり必要ない、ターゲットを絞った単純なプロジェクトには適しているかもしれませんが、最新のデータアーキテクチャー戦略全体では持続不可能です。

手作業のコーディングには、専門家と継続的メンテナンスが必要で、負担が高額になり、時間とコストがかかり過ぎます。 さらに、手作業でコーディングされたプロジェクトは、特定プラットフォーム、しかも多くの場合にそのプラットフォームの特定バージョンに結び付けられるため、そのベンダーとその時点でのテクノロジーにソリューションが拘束されてしまいます。 加速化し続ける技術環境においては、このような戦略的選択は悲惨な結果を招きます。  また、手作業でのコーディングでは、開発者はすべての変更を行う必要があり、組織内に広がるデータユーザーの変化し続けるニーズを解決するために使われるべき、組織内の能力が制限されてしまいます。最後に、メタデータを活用してセキュリティ、コンプライアンス、再利用に対応できません。

従来のETLツール

従来のETLツールは、プラットフォームに依存せず、スキルの高いリソースを必要とせず、メンテナンスコストを削減できるので、手作業のコーディングよりもメリットがあります。しかし、従来のETLツールは独自のランタイムエンジンを必要とするため、設計当初に意図されたパフォーマンス、規模、機能のセットに制約されるという大きな欠点があります。

ほとんどの場合、これらのツールはリアルタイムのストリーミングデータを処理できず、業界全体の大規模投資により機能が継続的に向上している次世代データプラットフォームのネイティブの処理能力と規模を十分に活用できません。つまり、多様なプラットフォームやテクノロジーに柔軟に接続できることだけでなく、それぞれが提供する最高のメリットをどれだけ活用できるかという点が重要なのです。さらに、独自のランタイムテクノロジーでは、通常は全てのノードにソフトウェアを展開する必要があるため、展開作業と継続的管理が大きく複雑化してしまいます。

クラウドの潜在的な弾力性、俊敏性、コスト節約のメリットを実現する上で不可欠なクラウドのスピンアップとスピンダウンの機能が、独自のソフトウェアの要件によって使えなくなることにも注意する必要があります。 従来のETLツールでは、ビジネスや市場のイノベーションのペースに追いつくことができないため、デジタルビジネスの成功を実現するどころか妨げとなってしまいます。

俊敏なデータファブリック

デジタルの時代に求められるのは、最新のデータ環境、ユーザー、スタイル、ワークフロー向けに構築されたスケーラブルな統合ソフトウェアです。バッチやバルクからIoTデータストリーム、リアルタイム機能まで対応でき、俊敏なデータファブリックを実現する必要があります。

このソフトウェアは、クラウドのデータを統合し、クラウドとオンプレミスの両方で実行できるものでなければなりません。  データの俊敏性と適応性の強化に対するビジネスのニーズ拡大に対応するには、あらゆるプラットフォームでネイティブに動作し、統一された一貫性のある統合機能セット(データとアプリケーションの統合、メタデータ管理、ガバナンス、データ品質)を提供するよう、統合ソフトウェアを最適化する必要があります。 データ統合ソフトウェアを最適化することにより、プラットフォームにとらわれず、しかも各プラットフォームのネイティブ機能(クラウドかどうかを問わず)とデータテクノロジーを十分に活用することができます。 1つのテクノロジーについて実行される全ての処理は、別のテクノロジーに容易に移行できるものであるべきです。スキルと規模の有効活用による経済的効果を提供すべきだからです

セルフサービス型のデータ管理も、俊敏なデータファブリックに求められる重要な機能です。従来型のトップダウンで集中管理されたデータ管理モデルから、完全に分散されたモデルに移行することが、組織全体にわたって信頼性の高い知見を加速し拡大する唯一の方法です。組織全体の意思決定に役立つ情報をデータから得るには、IT、データアナリスト、事業部門ユーザーの全員が、データの統合、準備、分析、スチュワードシップに積極的かつ緊密に参加する必要があります。もちろん、セルフサービス型への移行は、適切な制御を伴わないと混乱を招く可能性があるため、意思決定者がデータをリスクにさらしたりコンプライアンスを損なうことなくデータを活用できるデータガバナンス機能と密接に連携させる必要があります。

プラットフォームとテクノロジーが急速に進歩し、これまで以上に多くのデータソースに接続し、多くのユーザーをサポートする必要に迫られる中、CIOが今日直面している課題は深刻です データに関する新たな要求や要求の変化に企業が対応するには、市場と組織のニーズに後れをとらない俊敏なデータインフラストラクチャを構築する必要があります。

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